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東京高等裁判所 平成12年(ネ)2697号 判決 2000年12月21日

控訴人(原告) X

右訴訟代理人弁護士 佐藤隆男

被控訴人(被告) 都市環境開発株式会社

右代表者代表取締役 A

右訴訟代理人弁護士 若山保宣

同 西村國彦

同 船橋茂紀

同 泊昌之

同 松村昌人

同 松尾慎祐

主文

一  原判決を取り消す。

二  被控訴人は、控訴人に対し、金2,700万円及びこれに対する平成9年8月18日から支払ずみまで年6分の割合による金員を支払え。

三  訴訟費用は、第一、二審とも被控訴人の負担とする。

四  この判決の第二項は仮に執行することができる。

事実及び理由

第一当事者の求めた裁判

一  控訴人

主文同旨

二  被控訴人

控訴棄却

第二事案の概要

一  被控訴人は、鳳琳カントリー倶楽部(本件ゴルフクラブ)を経営しており、a工業株式会社(a工業)は、本件ゴルフクラブに法人会員として入会し、被控訴人に入会保証預託金として2,700万円を預託した。本件は、控訴人が、a工業から本件ゴルフクラブの入会保証預託金返還請求権を譲り受けたと主張して、被控訴人に対し、右返還請求権に基づき、入会保証預託金2,700万円の返還と遅延損害金の支払を求めた事案である。

原判決は、控訴人の請求を棄却したので、これに対して控訴人が不服を申し立てたものである。

二  右のほかの事案の概要は、次のとおり付加するほか、原判決の該当欄記載のとおりであるから、これを引用する。

(控訴人の当審における主張)

1 原判決は、控訴人が名義書換申請の際提出した同意書によって、入会保証預託金返還請求権は同意のときから10年間据置期間が延長されたと判断したが、これは法律関係を誤解したものである。

同意書は、控訴人が正式に本件ゴルフクラブの会員となった場合に効力が発生するものとして事前に作成された。すなわち、同意は、入会を停止条件とするものである。

控訴人が名義書換料を支払わなかったことにより、被控訴人の、控訴人の入会申込みに対する承諾は失効した。このため、控訴人は入会しなかったのであり、同意も効力を生じていない。

2 原判決は、一度は入会保証預託金の据置期間を延長することに同意した控訴人が、本件において入会保証預託金の返還を請求することは、禁反言の法理に反するとした。しかし、これは禁反言の法理の解釈を誤ったものである。

矛盾行動のすべてが禁反言の法理に反するわけではなく、他に保護に値する信頼及び不利益が必要である。本件では、そのような信頼や不利益はない。

3 本件ゴルフクラブの会則13条5項には、「入会保証預託金の返還請求権は他に譲渡・質入等担保権の設定など一切の処分をしてはならない。但し、会員資格の譲渡・承継の場合は除くものとする。」と記載されている。これは、本文とただし書きとを一体として読むなら、会員権の譲渡は認められるが、会員権の一部である入会保証預託金返還請求権だけの譲渡は禁止されるという条項である。会員権を構成する複数の権利を分離して譲渡できるかどうかについては争いがあるので、これができないことを明記したものである。

会員権の譲渡が認められている以上、退会後の入会保証預託金返還請求権の譲渡が禁止されるいわれはない。また、退会後の入会保証預託金返還請求権の譲渡を認めても、会員権のうち入会保証預託金返還請求権だけを譲渡する場合のような不都合はない。

会則13条5項の規定は、退会後の入会保証預託金返還請求権の譲渡には適用がないものである。

仮に、会則の規定が退会後の入会保証預託金返還請求権の譲渡を禁止しているとしても、控訴人は、この内容は知らなかったし、知らなかったことにつき重大な過失もない。

(被控訴人の当審における主張)

1 控訴人は、a工業と株式会社藤和グリーン(藤和グリーン)間、藤和グリーンと三裕産業株式会社(三裕産業)間、三裕産業と控訴人間の本件ゴルフクラブの会員権(本件会員権)の売買契約がそれぞれ合意解除され、そのうえで、各当事者間で入会保証預託金返還請求権が譲渡されたと主張する。

しかし、a工業の代表者であったBは、原審証人として、本件会員権の売買を合意解除したり入会保証預託金返還請求権を譲渡した認識はない旨供述している。したがって、a工業には本件会員権の売買の合意解除や入会保証預託金返還請求権の譲渡の効果意思はなかったものである。

2 本件入会保証預託金返還請求権には、譲渡禁止特約が付いている。すなわち、本件ゴルフクラブの会則13条5項では、「入会保証預託金の返還請求権は他に譲渡・質入等担保権の設定など一切の処分をしてはならない。」と規定している。

会則13条5項の規定は、入会保証預託金返還請求権について、本件ゴルフクラブからの退会の前後を問わず一切の処分を禁止したものである。退会後も入会保証預託金返還請求権の譲渡を禁止するのは、退会後の会員に対して預託金を返還する際、第三者に債権を譲渡されると返還手続が煩瑣となるためこれを防ぐこと、及びいわゆる預託金ビジネス(当初の預託金償還期限が到来している、又は近日中に到来するゴルフ会員権を市場で低額で取得し、預託金全額をゴルフ場事業会社に請求するビジネス)に対抗することを目的としたものである。

控訴人は、本件ゴルフ場の開場に際し、正会員の入会申込みをしており、そのときに会則を受け取っていた。また、過去に多数回のゴルフ会員権の売買を行っている。したがって、会則の譲渡禁止特約を知っていたか、知らないことにつき重大な過失がある。

3 被控訴人は、平成8年8月31日、会則に基づき預託金据置期間を10年間延長しており、a工業は、この延長決議に拘束される。a工業から預託金返還請求権を譲り受けた控訴人も、これに拘束される。

なお、本件ゴルフクラブでは、平成12年6月30日現在、総会員869名の96.2パーセントにあたる836名が据置期間の延長に同意している。

4 控訴人は、a工業から入会保証預託金返還請求権を譲り受け、被控訴人に対しその返還請求の訴えを提起したものである。これは、いわゆる預託金ビジネス(償還ビジネス)に当たり、弁護士法73条に違反する。したがって、入会保証預託金返還請求権の譲渡の効力は否定されるべきである。

5 控訴人は、本件会員権ないし入会保証預託金返還請求権を1,450万円で購入したにたもかかわらず、a工業が預託した金額である2,700万円の請求をしている。

少なくとも、控訴人の購入価格を超える金額の請求は、権利の濫用に当たる。

第三当裁判所の判断

一  当裁判所は、被控訴人は控訴人に対し本件入会保証預託金を返還すべき義務があり、控訴人の本訴請求は理由があるものと判断する。その理由は、次のとおりである。

1  事実の経過

原判決第二・一(2頁以下)記載の争いのない事実及び<証拠省略>によれば、本件の事実の経過として、次の事実を認めることができる。

(一) a工業は、昭和62年8月17日、本件ゴルフクラブに法人会員として入会した。同日、a工業は、被控訴人に対し、入会保証預託金として2,700万円を預託し、入会保証預託金証書の発行を受けた。

本件ゴルフクラブの会則13条3項では、入会保証預託金は、入会保証預託金証書の発行日より10年間据え置くものとされていた。

(二) a工業は、平成8年7月29日、藤和グリーンに対し、本件会員権を1,000万円で売り渡した。藤和グリーンは、その後、これを1,031万0,300円で三裕産業に売り渡した。

控訴人は、同年10月21日、三裕産業から、本件会員権を1,450万円で買い受けた。

(三) 控訴人は、同年10月22日、被控訴人に対し、名義書換申請書を提出して名義書換えの申請をした。その際、控訴人は、「私所有の貴倶楽部会員権を、私の所有名義のままで額面金額1,350万円の正会員権2口に分割し、預託金据置期間は本日から10年間とすること」と記載された同意書に署名、押印し、これを被控訴人に提出した。

(四) 被控訴人は、同年11月13日、控訴人に対し、同月27日までに書換料309万円を振り込んだうえ入会保証預託金証書を提出するように、右期間内に振込みがない場合は、入会承諾書は無効となり、入会申込みは解約されたものとすると記載された入会承諾書を送付した。

(五) 控訴人は、同年11月22日付けで、被控訴人に対し、(三)の同意書を撤回するとの書面を送付した。また、控訴人は、同月27日までに書換料を振り込まなかった。

(六) a工業と藤和グリーン、藤和グリーンと三裕産業、三裕産業と控訴人は、同年11月下旬ころ、それぞれ、各当事者間の本件会員権の売買契約を合意解除した。そのうえで、a工業は藤和グリーンに対し、藤和グリーンは三裕産業に対し、三裕産業は控訴人に対し、それぞれ、入会保証預託金返還請求権を譲渡した。

(被控訴人は、a工業には本件会員権の売買の合意解除や預託金返還請求権の譲渡の効果意思はなかったと主張する。しかし、甲4(乙32の5も同じ)の預託金返還請求権譲渡通知書には、a工業の会社の判が押されている。原審証人Bは、同書証に関する記憶がない旨供述するが、3年近く前の、本来の事業とは関係のないゴルフ会員権の売買に関する事柄について、詳細な記憶がないことを不自然とはいえない。同証人の右供述によっても、甲4が真正に成立したとの認定が妨げられるわけではない。甲4に加え、甲27、33の1・2の三裕産業の担当者や藤和グリーンの代表者の陳述書、原審における控訴人本人の供述を総合すれば、本件会員権の売買の合意解除及び預託金返還請求権の譲渡の事実を認めることができる。被控訴人の当審における主張1は、採用することができない。)

(七) a工業は、同年12月22日ころ被控訴人に到達した内容証明郵便で、被控訴人に対し、本件ゴルフクラブから退会する旨の意思表示をした。

(八) a工業は、同年12月27日ころ被控訴人に到達した内容証明郵便で、被控訴人に対し、入会保証預託金返還請求権を最終的に控訴人に譲渡したことを通知した。

(九) 控訴人は、平成9年5月に、当初の据置期間の切れる同年8月18日に入会保証預託金を返還するよう求めた。

2  譲渡禁止特約の解釈

本件ゴルフクラブの会則13条5項には、「入会保証預託金の返還請求権は他に譲渡・質入等担保権の設定など一切の処分をしてはならない。但し、会員資格の譲渡・承継の場合は除くものとする。」と記載されている。

右の文言からは、会員権の譲渡と預託金返還請求権の譲渡とが可能であるとき、すなわち、本件ゴルフクラブの会員であるときに、会員権の譲渡は許されるが、預託金返還請求権のみの譲渡は禁止されていると解するのが自然である。

そして、右のような預託金返還請求権のみの譲渡禁止は、次のとおり合理性を有する。

預託金制ゴルフクラブのゴルフ会員権は、主に、ア 優先的施設利用権、イ 預託金返還請求権、ウ 年会費納付義務から構成されている。この優先的施設利用権は、年会費だけではなく入会保証預託金を預託していること(ゴルフ場事業会社には運用益が生じる。)の対価である。したがって、優先的施設利用権と預託金返還請求権とを分離し、別の者に帰属させることは不合理である。また、ゴルフ会員権を構成する複数の権利が分離されて複数の者に帰属することになると、ゴルフ場事業会社としては事務が複雑にならざるを得ない。これを避けることにも合理性がある。

なお、被控訴人は、会員権を構成する権利を分離して譲渡することができないのはゴルフ会員権の本質であると主張する。しかし、預託金返還請求権を分離して譲渡することがゴルフ会員権の本質に反するとまで断定することはできない。

したがって、本件ゴルフクラブの会員である間、預託金返還請求権のみの譲渡はできないことを明らかにするため、譲渡禁止の規定を置く必要がある。

一方、退会後の預託金返還請求権については、その譲渡を禁止する実質的理由は見当たらない。

被控訴人は、退会後も預託金返還請求権の譲渡を禁止する理由として、退会後の会員に対して預託金を返還する際、第三者に債権を譲渡されると返還手続が煩瑣となるためこれを防ぐことを挙げる。しかし、会員である場合と違い、預託金を返還する事務は1回だけ行う事務であり、債権譲渡があっても、通常は、確定日付のある債権譲渡通知書を確認することにより譲受人を特定することは容易にできる。被控訴人のいうように事務が煩瑣であるとは認められない。また、被控訴人は、禁止の理由として、いわゆる預託金ビジネス対策も挙げる。しかし、ゴルフ会員権が商品性を持ち、市場が形成されている以上、預けられている預託金の金額と市場におけるゴルフ会員権の価格との乖離が生ずることがあることは避けられない。これを否定することは、ゴルフ会員権の商品性を否定することにほかならない。したがって、退会後の預託金返還請求権について譲渡を禁止することに、合理性があるとは認められない。

そして、預託金返還請求権は、その経済的な価値からして、重要な意義を有する財産である。合理的な理由もないのに譲渡性を奪うことは、その財産としての存立の基礎を失わしめるものであって、軽々しく許容してはならない。

以上の事柄を考慮すると、本件会則の13条5項は、ゴルフクラブの会員である間の預託金返還請求権のみの譲渡を禁止する規定であって、退会後の譲渡は禁止されていないものと解するのが相当である。

被控訴人の当審における主張2は、採用することができない。

3  据置期間延長に対する同意の有無について

1で認定したとおり、控訴人は名義書換申請に際し、預託金据置期間を同意のときから10年間とするとの同意書を提出している。

しかし、右同意書の趣旨は、控訴人が本件ゴルフクラブの会員となったときは据置期間の延長に同意するというものであり、会員にもならないのに、同意だけが成立するということはないものと解するのが相当である。

預託金据置期間の延長は、会員としてプレーを継続することと一体のものとして同意されるのが一般であるからである。名義変更前にゴルフ会員権の譲渡の当事者間では権利が移転しているが、そのことは、右の同意の解釈を左右するものではない。被控訴人のこの点に関する主張は、いずれも採用することができない。

4  禁反言の法理について

1で認定したとおり、控訴人は名義書換えを申請し、「同意書」を提出したが、被控訴人の条件付きの承諾に対し書換料を支払わず、名義書換えを受けなかった。

<証拠省略>によれば、控訴人が名義書換えを受けなかったのは、控訴人は、名義書換申請をするまで、預託金の据置期間が延長されることを知らなかったこと、控訴人は当時66歳という年齢であったため、預託金が今後10年間据え置かれると聞いて不安を覚えたこと、被控訴人に対し、一部の預託金の早期返還や分割返還を持ちかけたが、話合いに応じてもらえなかったことによるものであったことが認められる。

他方で、控訴人が同意書を提出したことを受けて、被控訴人がそれを信じて新たな決定をしたりその他の行動に出たとの事実は認められない。

そうすると、控訴人が本訴において預託金の返還を請求することが、被控訴人の信頼を裏切るものとして、禁反言の法理に反するとは認めることができない。

5  据置期間延長決議の効力の有無について

本件ゴルフクラブの会則15条1項には、「会社は、理事会の同意を得て、会社の経営を円滑に遂行するため必要のあるとき、又は本倶楽部の運営上会員の利益を著しく阻害するおそれがあるとき、あるいは、天災地変、社会情勢の著しい変化、その他止むを得ない事態が発生したときは、第13条3項の据置期間を一定の範囲内延長することができる。」と規定されている。

ところで、被控訴人の主張は、基本的に現在の不況を理由として延長を求めるものと解される。しかしながら、現在の経済不況は、我が国経済の根幹的な秩序等までも破壊したというようなものではなく、現に、健全で真摯な経営努力をした多くの企業や金融機関は、平常の営業活動等をしている。国際的にみても、我が国が債務超過国や支払停止状態になったわけではもちろんない。景気の好転は、その程度や時期を別にすれば、必ずや到来するものである。また、経済の変動には、上限や下限があるものではなく、現在の経済不況は、戦後最大の経済不況ではあるものの、我が国に生じた経済不況の最大のものでもない。経済の変動は、確かに、回顧的にみれば、一定の法則性ないし傾向をみることはできるものの、将来の経済変動を的確に予測することは極めて困難である。経済人が将来の経済変動をどのように予想するか又は予想しないかは、当該経済人の自由な判断に任され、その結果も、当該経済人の責任に帰されるべきものである。したがって、被控訴人が現在の経済不況、具体的にはゴルフクラブの会員権相場の大幅な値崩れを予想することができたか否かは、被控訴人が過去に締結した契約に基づいて負担している金銭債務の内容に何ら消長を及ぼすものではない。

被控訴人が、退会を希望する多数の会員又は退会した会員から権利の譲渡を受けた債権者に対し、その入会保証金返還債務を履行することが経営上できなくなったというのであれば、会員を含む全権利者の同意と協力のもとに据置期間を延長するか、法の定める会社更生手続や民事再生手続等を申し立てるなどの法的手続をとるべきである。そうした法的手続がとられれば、会員を含む債権者が手続に参加する機会が与えられるとともに、被控訴人と債権者の双方の立場に配慮した十分な利害調整が行われるのであり、そのような公正な手続と利害調整を経たうえであれば、債権者に対しその利益を制限する一定の措置を強制することも許されよう。そのような手続をとらず、債権者の手続関与と利害調整を経ずに、債務の弁済期の一方的な延長といった契約法理に背馳した手段をとることを是認することはできない。

そうすると、現在の経済不況をもって本件ゴルフクラブの会則にいう「会社の経営を円滑に遂行するため必要のあるとき」、「社会情勢の著しい変化、その他止むを得ない事態が発生したとき」に当たるということはできない。また、会員等に預託金を返還することによって、法的手続をとることが必要になるような状況があるとしても、その状況をもって、「倶楽部の運営上会員の利益を著しく阻害するおそれがあるとき」に当たるということもできない。法的手続をとることが会員の利益を著しく阻害すると評価することは、法的手続を正しく理解していないものである。なお、会員のうち現にどれだけの割合の者が据置期間の延長に同意しているかは、右の判断を左右するものではない。

被控訴人の当審における主張3も、採用することができない。

6  その他の被控訴人の主張について

被控訴人は、控訴人の行為が預託金ビジネスに当たると主張する。

しかし、本件では、控訴人は、元々本件ゴルフクラブでのプレーを望んでいたのであり、それが、4で認定した過程でしぼんでいったにすぎない。本件を預託金ビジネスに当たるとは到底認めることができない。

さらに、1及び4で認定した経過からすれば、控訴人が預託金の返還を請求すること自体が権利の濫用に当たるとはいえない。預託金返還請求権の購入価格以上の金額を預託金の返還として請求するとしても、これは、債権の譲渡を受けて請求するときには通常起こることである。右を否定することは、ゴルフ会員権を市場で取引することを否定することにつながる。このような権利行使を権利の濫用ということはできない。5で説示したところから明らかなように、現在の経済状況をもって事情変更の原則を適用すべきであるともいえない。

被控訴人の当審における主張は、いずれも採用することができないものである。

二  したがって、控訴人の請求を棄却した原判決は失当であって、取消しを免れない。そこで、原判決を取り消し、控訴人の請求を認容することとする。

よって、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 淺生重機 裁判官 西島幸夫 江口とし子)

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